前回のレンズの記事と似ていますがこちらは実際に撮影する際のサイズの話です。
レンズ選びと密接な関係性がありますの、前回の記事をまだ読んでいない人は目を通してからこの記事を見ると、自分の中で撮影時のレンズ構成などが作り安くなるのではないでしょうか。絵コンテを描く場合はショットサイズは、その時に決めるものです。
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基本的には、物語の導入部分にその作品の世界観(環境)を見せるために使われます、作品が何処で進む話なのかを映像的な表現で見せます。
世界観もそうですが、時刻を表現したり、人物と構造物(ビルや巨大もの)との対比としてスケール感を見せたりします。
SFやファンタジー作品などでは、映画の冒頭部分に世界観を観客に提示するために良く使われますね。
現代劇の作品だと、冒頭に舞台がNYならNYの街並みの空撮映像や東京なら東京タワー周りの空撮映像だったり、もう少し、舞台を絞る場合は、その街のランドマークになる建物や自然を見せたりしています。
画像を見て貰えば大体わかると思いますが、基本的には、超ワイドレンズからワイドレンズが選ばれていると思います。
マスターショットはダブリッシングショットと同じように、シーンの場所と地理を見せます、また、シーンが部屋などの場合は、どの位置にキャラが配置されているかを横パンなどで見せたりします。
広角レンズでの撮影となるので、キャラがシーン(場所)の何処からフレームインしてきたかなどを見せることもできます。
ダブリッシングショットとの違いとしては、ダブリッシングは、作品の世界感(作品がどういう世界で進行するストーリーなのか)を見せる(説明する)のに対して、マスターショットは、キャラなどがいる空間(部屋の中、劇場の中など)を見せる為のショットで空間の何処にキャラがいるかの配置を見せる(説明する)と考えて良いかと思います。
使い分けを考えるなら、空間の何処にキャラが配置されているかを説明するカットと割り切るのが良いでしょう。
先にマスターショットで位置関係を説明しておくことで、キャラの会話カットの時に違和感なく絵を作れます。
先に位置関係を観客に説明することで、会話カットでキャラの向きを観客は自然に受け入れることができます。
ワイドショットは、被写体をカメラから遠くに配置してキャラがいる環境との関係を視覚的に表現します。
ダブリッシングショットとの違いは、ワイドショットは被写体のスケールに関係します。
ワイドショットは、スケール(被写体と対象・空間のスケールの違い)を見せるショットですね。
被写体(普通の人)を巨人との対比で見せ巨人のスケールを見せるや、ビルなどと対比で見せることで、ビルの大きさを説明する等、人と巨大な物を対比で見せることでスケール感を説明することができます。
また、広大な背景にキャラが一人でいるショットを見せることで、キャラの孤立感・孤独感などを表現できます。
ワイドショットを使うことで、逆に恋人同士が自分の世界に入っている演出もできます。
ワイドショットと、恋人のアップのショットを使うことで、人のいるダンスホールでも2人だけの世界を表現できます。
距離、深さ、サイズを利用して意味を作ることができますね。
被写体の全身がフレームの上から下に達しているショットです。
フルショットはよく被写体をフレームの中央に配置されていますね、必ずしも中央に配置する必要はありませんが、
フルショットは被写体のキャラクター性を見せることに良く使われるので中央が多いように感じます。
被写体の全身を見せることで、服装、身体つき、雰囲気からどういったキャラクターなのかを説明しやすいですね、マスターショットの人間版と考えても良いかもしれません。
フルショットまでは、比較的、広角レンズで撮影するショットなので画面上の情報が多いので、世界設定の説明、人物の説明などに使われがちですね。
ミディアムフルショットは、被写体の頭から腰のすぐ下までのショットです、これは西部劇で、腰のフォルスターから銃を抜くシーンで良く使われるのでカウボーイショットとも呼ばれています。
ガンアクションでも腰に剣を帯びた侍の抜刀シーンでも使えますね。
武器を抜く雰囲気を作る時にも使えそうで不穏な空気を醸し出すことができそうです。
ミディアムショットの典型的な構図は、腰の上から始まり頭のすぐ上で終わります。
ミディアムショットは、とても人気のあるショットです、それはミディアムショットがニュートラルなショットだからです。
クローズアップのようにドラマチックではなく、ワイドのように被写体から遠くもない、
人が人と接している時と同様のサイズ感で被写体を捉えます。
広角レンズでミディアムショットを作ることで、キャラと背景(部屋の中等)の情報を同時に見せることもできますね。
胸の中央から頭のすぐ上まで被写体をフレーミングするショットです。
MCUショットは視聴者の気を散らす情報を減らしストーリーとキャラクターの詳細を優先することを目的としています。
肩から頭の上、顎から頭の上と顔をアップで写すショットです
クローズアップショットは、被写体の感情や感情の変化、劇的な表情を画面上で強調するための最も協力な視覚的な武器です。
クローズアップはほとんどの場合、心情を掘り下げるのに適したショットです
ECUは特定の領域を分離するために被写体をフレームに収めます、これは、唇、耳、鼻や通常は目に使いますね
特定の小道具や細かいディティールを見せる必要がある時にも使います(インサートショットなどで)
ECUは何かを強調するのに優れたショットです。全ショットサイズの中でももっとも親密でドラマチックなショットです。
小物の撮影ではマクロレンズが生きそうですね。
ショットサイズの大まかに選び方はわかったかと思います。
ショットサイズとレンズ選びには密接な関係があることも理解できたかと思います。
何を見せるかでショットサイズは変わります、カット進行上のリズムも考えながら決めていきたいですね。
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